対象:飲み会で幹事を任されてしまった人
社内の飲み会で参加者が多い飲み会や忘年会や新年会、送別会ともなると事前に準備が必要となり幹事も必須となります。そんな飲み会で幹事に抜擢されてしまった場合、これだけはやっておこうと基礎的なことをまとめました。会社によって独自のルールがある場合もあるため、それはさておき、あくまで基本的な内容になっています。
日程調整
最初に行うことは日程を調整することです。日程が既に決定している会もありますが、ここでは忘年会など開催が決まり日程が決まっていないような飲み会を想定しています。ここでのポイントは2つで、上司もしくは主役(送別会等の場合)の予定を先に抑えることと、なるべく早く日程を調整するということです。
1つ目の上司や主役には日程を先に聞き、確実な候補日を2、3もらいましょう。そこを抑えたうえで他参加者候補に確認を行います。その際、調整さんなどのサービスが有用ですが社内セキュリティによっては使用できないケースもあるため、スプレッドシートを使ったり、アナログですがメールで回答をもらったりしましょう。その際、回答期限も設定しておきましょう。
2つめのポイントはなるべく早く行うということです。忘年会、新年会、送別会などはお店も混むためお店の確保が難しくなります。ハイシーズンであれば1か月前、遅くとも2周間前には日程の確定をしておきたいです。
お店の予約
次にお店の予約を行います。ここは本当は非常に重要かつ、幹事の腕の見せどころと言っても過言ではありません。立地、予算、料理、店の気配り、会社によっては提供されるビールの銘柄、食べログの評価は3.5以上、お土産の手配はできるかなどいずれ中級、上級編で解説したいと思いますが、今回は基本的なことを解説します。
お店を決める際の予算ですが、上司や社歴で支払いに傾斜をつけることもあります。今回は全員一律ということにします。予算は会社によってかなり異なるためできれば正直に周辺の先輩等に例年の予算は聞いておきましょう。大手の部長くらいが同席する場合、飲み放題5,000円で、「俺に安酒を飲ませる気か!」と怒る人もいます(私の隣部署の部長はそうでした)。そのため参加者によって予算は確認しておきます。
予算を決めたらお店を予約するのですが、人数が多い場合は、コースで予約をしましょう。飲み放題で怒る上司がいない限りは飲み放題をつけたほうが無難です。その際、アルコールが飲めない人もいて、その人からすると割高になってしまうためお店に相談してソフトドリンクの人は安くできないか?と事前に分けると親切です。また、お店はネットだけで予約を完了せず、本当は下見をしたいところですが、そこまでしなくて良いので少なくとも電話で条件等は確認しておきましょう。例えば、10名参加で2名遅れる場合でも可能か?とか、仕事の話もしたいため個室の利用は可能か?とかです。
参加者への連絡
日程、予算、参加者が決まったら参加者に連絡をしましょう。参加者、場所、予算、集合時刻を明記のうえ各自に送ります。下記テンプレです。1年を労い、たくさん飲みましょう!みたいな一言も入れると良いのですが、時々「仕事中にふざけるな」と厄介な上司がいるので無難な文面でいきましょう。
件名:忘年会のお知らせ
各位
〇〇(自分の名前)です。
忘年会のご案内です。
日時:12月〇〇日 〇〇時〜
場所:下戸飲み場 (東京都〇〇区・・・)
※食べログなどのURLも記載
参加費:〇〇円
参加費は当日会が始まる際に集金します。できる限りお釣りのないようご協力お願いします。
参加者(偉い人順)
〇〇課長
〇〇課長補佐
〇〇さん
〇〇さん
:
幹事:〇〇(自分の名前)
当日遅れる、場所がわからない等の際は私の携帯までお電話ください。
080-〇〇〇〇-〇〇〇〇
二次会の店も予約もしておくと良いのですが、参加者が読めなかったりするため、いくつか候補は自分の中にもっておいたほうが良いです。会が閉まるときに行きたい人を確認してお店にいるうちに候補のお店に連絡をして当日の予約を取ります。これが無難な手はずですが、それはダルいという場合はメールに下記の文章を入れましょう。二次会は最初から手配していませんと宣言しておくことも実は重要で、中には二次会ありきに思っている人もいるため予防線は張っておきましょう。
※今回二次会の場所は抑えておりませんため、参加希望の方がいらっしゃれば各自お願いします。
当日までの立ち回り
参加日とその連絡が終わったら、できればやっておきたいことは2つです。1つは乾杯の挨拶をお願いすること、2つめは当日の協力者を探して依頼をすることです。1つ目の乾杯の挨拶は、無難なのは上司、もしくはその時の話題性のあるメンバー(社内MVP取った、大型案件受注した等)にお願いします。当日ぶっつけ本番もありですが、一言あったほうが安心です。
2つ目は当日の協力者を探しておきます。例えば12名参加で6名、6名でテーブルが分かれる場合、1つのテーブルは自分、もう1つのテーブルは協力者に座ってもらい、オーダーやとりわけ、皿の片付けなど依頼をしておきます。できれば同期や後輩など気心知れた相手が良いでしょう。
当日の立ち回り
当日会社から出て全員で移動する場合は、参加者を案内するよう先頭を歩いて店までいきましょう。バラバラと参加する場合、丁寧なのはお店の前に立って案内をし中に協力者を置いておき席に座ってもらうまで案内をするという方法です。忘年会シーズンは寒いのでここまでしなくて良いですが、やると丁寧です。
席次はもちろん上司が奥ですが、中心で話したいとか希望もあるので上司の座りたいところから座ってもらいましょう。また自分の席は動きやすい席にしましょう。下座に近い席でオーダーが取りやすい席や、取り分けしやすい席など、店のかたちやテーブルの手配に酔って異なりますので、できる限り臨機応変に自分の席を選択します。
幹事になったら諦めて半分は店側の人間だと思うこととしましょう。店員が来なければ自分がオーダーを取るくらいの姿勢が大事です。その際、店も事前に確認は必要ですが、メモ帳とペンを持参し、オーダーを変わりに取り店員さんに持ってくくらいの勢いで参加しましょう。忙しい時期に店員さんを呼んでも来ず、「飲み放題なのに全然飲めないじゃないか!」と先輩に小言を言われたことがります。やれることは全部やりましょう。
そして時間になったらスタートとなります。忘年会シーズンなど繁忙期は1席2時間制など時間制限があるケースもあるため、できる限り時間通りに開始しましょう。上司を待たせるわけには行かないので上司と参加者がおおよそ揃ったらスタートです。その際、事前にお願いをしておいた人に乾杯の発声をしてもらいますが、手元に飲み物がしっかり手配されているよう、お店とも連携し最初の1杯目は確実にスムースに手配します。
ここまで無事こぎつければ、後はある程度いつも通りの飲み会というスタンスで大丈夫です。忘年会などついつい飲みすぎてしまう時期ではあるので、飲みすぎて潰れる人が出ないように気を配ってください。ラストオーダーが来たら同時に二次会参加希望があるかどうか確認をします。この時点で参加者を確認し、事前に用意していた候補の店に電話して30分後とかに参加人数で行けるか確認をして予約をしましょう。
そして、最後に締めの言葉を頂きます。これも上司からいただくのが無難ですが、割とお酒も入っているし、時間制の場合、早く出ろという店側からのプレッシャーもあるため、乾杯の発声は上司として、締めは自分でやってしまうほうが早いです。ささっと締めて早く店を出ましょう。
翌日にやること
翌日ですが、メール等で昨日はありがとうございました、といようなメールを送ると丁寧ですが、例えば上司に乾杯の挨拶をしてもらった、上司が多めに会費をだしてくれた等の場合以外は特にいらないかと思います。ただし、幹事の補助をしてくれた協力者には特別の感謝を伝えてあげてください。むしろそのほうが大事な気がします。
ここまで幹事の仕事ですが、よく言う準備8割とはまさにそのとおりだと思います。酒の席ですからなんらかのハプニングが起きることもありますが、それは仕方ないこととして、できる限りの準備をしておく、その姿勢だけでも周りの評価は変わります。面倒ですが、しっかりした姿勢を見せることは評価にもつながるため、ダルいけどチャンスという気持ちで挑みましょう。